いやはや凄い時代になったもんです、好むと好まざるとに関わらず。。
自分の考えや行動、たわいもないつぶやきをリアルタイムでネット上に発信できるツイッター、そして、同様にリアルタイムで動画を世界に「ダダ洩れ」できるUstream。
ほんの数年前には考えられない「情報発信力」を、個人で自由に操れる時代、あとはそこに、『何を』コンテンツとして表現していくか・・・、だけの違い。
もはや資本力による「持つ者と持たざる者」という根源的差異は無く、ネガティブな「言い訳」も虚しく聞こえるだけの時代。
そんな時代に、未だ不況だのデフレだのにかこつけて、確固たる打開策を見いだせずにいる数々の企業群を出し抜き、市井の個人が、好きなことを好きなように最新のツールを駆使して情報発信し、結果として新たな稼ぎ方、ビジネスモデルを入手しつつある事実をいたるところで散見します。
その中の一人、「ゲイリー・ヴェイナチャック」が、あらゆるソーシャルネットワークを活用して、どのようにして年商50億円のネットビジネスを構築したかを著した「~Twitter、Ustream.TV、Facebookなど、ソーシャルメディアで世界一成功した男~ゲイリーの稼ぎ方(ソーシャルメディア時代の生き方・考え方)」を読んでみました。
「もし彼らがもっと顧客が共感できる差別化した商品やサービスを提供し、環境への適応力があって、何よりも自分の情熱をしっかりと伝える方法を知っていたなら、店じまいすることはなかったはずだ。(P29より)」
ただ市場の悪化にうなだれるだけの帰結としての「廃業」。
巷にはよくある、一見同情をさそうような、どうしようもないような話。
がしかし、それは本当に仕方のないことだったのか?
時代が変わったことへの認知と、顧客を理解し、商品・サービスのあくなき改善、向上といった「努力」はなされたのか、といった視点から、それらを最新のソーシャルメディアツールを駆使して現実に実施した経緯が、情熱をこめて詳細に記述されています。
そしてそれは、
「自分がハッピーになれることをする。何事もシンプルに考え行動する。調査は万全に実施。全力で働く。常に先を読んで行動するといったことだ。(P38より)」
という「原理・原則」に収束されています。
ただ、この手の書籍によくあるような、いわゆる、
「ネットを使って楽して稼ぐ」
方法はどこにも書いてありません。
そういう点では、いつまでも「魔法の杖」を求めてその手の「稼ぎ方」本を読み漁る情報コレクターの方には、ガッカリする内容かと・・・。
あくまでも泥臭く、人間臭く、あらゆる努力を惜しまない、ここまでやれば、そりゃ結果は出るよね、、、といった「現実離れしていない」実務書。
自分のビジネスに、どのようにUstreamやツイッターなどのソーシャルメディアツールを活用すればよいか、はたまた、インターネットや各種マーケティングノウハウに幻想を抱いてしまっていて、もうこの辺でビシッと目覚めたい方などには、一読をオススメしたい本です。
~Twitter、Ustream.TV、Facebookなど、ソーシャルメディアで世界一成功した男~ゲイリーの稼ぎ方(ソーシャルメディア時代の生き方・考え方)